今回は京都市伏見区にお住まいの山本昌子様にお会いして来ました。
山本様が書かれた本をCoCoRoに送ってくださったことがきっかけで今回のインタビューが実現しました。
妻であり、母であり、作家である山本様。いろんな側面から物事を見て、考えていらっしゃる山本様からたくさんのお話を伺うことができました。
笑顔がとても素敵で、魅力的な女性とほっこりとした、幸せな時間を過ごしてまいりました。
お客様:山本昌子様
聞き手:石井亜矢子、工藤律子
※インタビューでお話しいただいている内容は個人の体験談・感想であり、 商品の効果すべてを保証するものではありません。
文章を書くことが楽しくなったきっかけ
- 石井:
- 今日はお暑い中インタビューをお引き受けいただきましてありがとうございます。お着物でお越しいただけるなんて、とても嬉しいです!
- 山本様:
- 本当ですか。喜んでいただけてよかったです。
- 石井:
- 今回のインタビューが実現したきっかけは、山本様の著書「おばちゃんカード」という本を当社にお送りくださり、プレゼントしていただいたことでしたね。
- 山本様:
- 突然すみませんでした(笑)
- 工藤:
- いえいえ、お客様にまさか作家さんがいらっしゃるなんて驚きと感動で社内はとっても盛り上がりました!
- 石井:
- 小さなころから文章を書くことがお好きだったのですか?
- 山本様:
-
小学校低学年の頃は文章を書くことが好きではなかったんですよ。どちらかというと文章を書かないといけないときは「えー」っていうような子。ところが5年生のときに文章を書くことが楽しくなるきっかけがあったんです。
宮沢賢治の「やまなし」についての感想を書きなさいという授業がありまして…全然意味が分からないんです、話の内容の。でもみんなは感想文をすらすら書いていて…。仕方ないから私は「この話は意味が分からない」とつらつらと書いちゃったんです。そうすると当時の担任の先生が「君、これを発表しなさい」っていうんです。 - 石井:
- こんな正直に書いてしまったのに発表をしてもいいの?となってしまいますよね。
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- 山本様:
- そうなんです。書いたものを発表したあとに先生が「こういう感想でもいいんですよ」ってみんなの前でおっしゃったんです。そうすると「書くって思ったこと書けばいいんや!」て目の前がぱーっと明るくなった感じで(笑)そこからはもう、書くことが楽しくて楽しくて。
そのときから新聞投稿、雑誌投稿をはじめました。今こうして書くことが好きなのは、あの先生のおかげですね。
「今、自分がこの状態になったら絶対に後悔する」と思ったんです。
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- 石井:
- 小学校5年生で書くことに目覚めて、実際2010年には著書を出版されたんですね。好きなことが実を結んで形となり、とても素敵だと思います。
- 工藤:
- 山本様の著書「おばちゃんカード」はどういうきっかけで本になったのですか。
- 山本様:
- あるとき主人の父が入院したんですね。その時に頻繁にお見舞いに行って、手術後は集中治療室に入り、全身を管でつながれている義父を見ながら、申し訳ないけれど「今、自分がこの状態になったら絶対に後悔する」と思ったんです。やっぱり書くことをあきらめたくないな、と。
それで、義父が退院してからは時間を作っては書きためていたものをまとめて作品を作っていたんです。
そうすると、ある日その作品を本にしてみませんかというお話が来たんです。
- 石井:
- そうだったんですね!
「おばちゃんカード」は小学校3・4年生向けですよね。あとがきに“たくさんの子どもたちに出会ってきて…”という言葉があったのですが、以前子どもたちと触れ合うお仕事をされていらっしゃったのですか。 - 山本様:
- 先生みたいに教えたりするようなことで子どもたちと関わってきたことは無いのですが、高校の終わりから結婚する手前までボランティアで、弱視の子どもさんの教科書をつくるのをずっとやっていました。
子どもが生まれてからはPTAで学校にたくさん行く機会があったり、公文式の採点のお手伝いをしたり。先生をやっていたわけではないけど、子どもたちと触れ合う機会、見る機会がたくさんありました。
世の中には先生の立場からみた本とかは色々あるけど、保護者の目線からの本は少なく…いろいろな面から子どもたちを見ることができるという立場からの本があってもいいんじゃないかなと思っています。 - 石井:
- あとがきに“子どもが子どもである時期を心配なく過ごせるように、その子がその子であることを尊べる余裕のある大人でいたい”という内容がありましたよね。それは本当にその通りだなと。
山本様のようにをこうやって伝えたりしていく人がいないと、私たちの心がせまくなっていくなって気づかせていただきました。